検索エンジンスパム

ホームページを運営していると、検索エンジンで上位表示することを考えますが、手っとり早い方法で上位表示するためにホームページに細工したりなどいわゆるインチキみたいなことをして、検索エンジンロボットを欺くことにより上位表示しようとすることを、検索エンジンスパムと言います。

本当は、Googleがガイドラインとして定めている「訪問者にとって有益な情報、コンテンツの多いホームページ」にするのが遠いようで一番の近道なのですが、検索エンジンスパムは後を絶ちません。

検索エンジンスパムを行うとどうなるか

一時的に上位表示します。(これが結構長い期間続いたりします。)そのため、上手く行ったので、何も問題ないと思われるかもしれません。
しかし、検索エンジンは日々進化しておりまして、Googleもアルゴリズムを日々改善して検索エンジンの検索精度向上に努めています。そうしますと、検索エンジンスパムを行っているホームページは、ペナルティ判定され、順位が大幅に下落、最悪の場合、ホームページが検索結果から除外されてしまうことがあります。一度ペナルティを受けてしまうと、二度と上位に戻ってこれないケースもあります。
それほど、危険な方法なのです。ですので、検索エンジンスパムは行わないほうがよいのです。

私の推測ですが、きちんと作成され、内容、コンテンツの多いホームページで訪問者に有益な内容のホームページは、そもそも検索エンジンスパムを行わなくても上位表示しているはずだからです。
検索エンジンスパムを行わないとならないようなホームページは、ホームページの内容に問題があると判断するのだと思います。

検索エンジンスパムの種類

本当に様々な手法があり、書き切れないくらいありますが、代表的なもの、またはいわゆる検索エンジン対策業者が採用しているブラック、または限りなくグレーに近い手法について書いてみようと思います。
(もちろん、検索エンジン対策業者も本当にいい業者もありますが、多くの業者では、安易な方法を採っていますため、グレーな方法になっています。)

キーワード詰め込み

ホームページのメタタグ、または本文中に検索でヒットさせたいキーワードを詰め込む手法です。
これは、2000年代前半に結構流行りまして、当時は有効だったりしました。しかし、現在ではスパムとして扱われます。

作為的な対策は、NGと考えておくと分かりやすいと思います。

隠しテキスト

上記のキーワード詰め込みの際、文中にキーワードを詰め込むと、文章が不自然になってしまいますよね。それを隠すために、背景が白のホームページでしたら、文字色を背景色と同じ白にして、文字を隠して表示する手法です。これを隠しテキストと言います。

これは露骨なため、1990年代でよく使われましたが、今は使う人がいないですね。

上記2点が古典的な検索エンジンスパムの手法ですね。
時が経て、2000年代中盤に差し掛かると、独創的な別の手法を編み出す方が出てきます。もちろん、これらも検索エンジンスパムですよー。
下記の中には、まだペナルティと認定されず、SEO対策として効果が出てしまっている方法もあります。

サテライトサイト

検索エンジン対策では、相互リンクが有効でした。そのため、自作自演で相互リンクを増やす方が出てきました。
それは、本体ホームページとは別にサテライトサイトという衛星のようなホームページをたくさん作り、それらのホームページのすべてを相互リンクするという方法です。
サテライトサイトのホームページの内容は、SEOになるような文章を適当に書いておいて、一応ホームページのようにして、独自ドメインもそれ用に取って、結構手の込んだ方法になります。

ただ、これも作為的な対策になりますので、2010年以降は、Googleでも対策を採り始めて、今はペナルティを取られているケースも結構多いです。

サテライトブログ

サテライトサイトのブログ版です。
ブログがSEO対策に有効、また相互リンクが有効ということで、ブログを大量に作り、それらを相互リンクするという方法です。

業者による相互リンク

相互リンクが有効ということで、業者が相互リンク用のホームページを持っていて、それらのホームページからリンクしてもらうという方法になります。

たくさんの被リンク(リンクをもらっている数)を得られるので、効果が出ていた時期が結構長かったです。
もちろん、今は効果がないです。

これが、代表的な検索エンジンスパムの安易な手法になります。

一度このようなリンクを行ってしまうと、それらを消すことが出来ないので、大きなマイナスになってしまいますよね。

ミラーサイト

自分のホームページがあまり上位に表示されないので、もう1つホームページを作ってそっちからもお客様を誘導しようと考えて、ほぼ同じような内容のホームページを複数作成すると、これがミラーサイトになります。

ミラーサイトと判定されたホームページは大幅に順位が下がりますので、このようなことはせず、1つのホームページに絞り、ホームページの内容を充実させていくのがよいです。

この注意点ですが、本店があり、姉妹店のホームページなど作るケースがあると思います。その場合、新たに作る姉妹店のホームページは、本店の文章とある程度文章を変えられるところはすべて変えておいたほうが無難と思います。ミラーサイトと判定されてしまうことを避けるためです。

Googleによる検索エンジンスパム対策

Googleでは、上記のような検索エンジンスパム対策のために、検索エンジンのアルゴリズムのアップデートを日々行っています。
このアップデートの方法で、有名なものに、「パンダアップデート」と「ペンギンアップデート」というものがあります。

パンダアップデート

2011年に初めてパンダアップデートが行われました。
パンダアップデートは、ホームページ内のコンテンツ内容を判断して行われます。

・情報量の少ないホームページ
・大量に複製されたページ
・Wikipediaなどの内容をコピーしたかのようなページ

など、訪問者に役に立たないような内容のホームページをペナルティとするのがパンダアップデートになります。

以前よく流行ったのが、47都道府県のページを作り、県名でヒットさせるというのが流行りました。「石川県の自転車メンテナンス」「福島県の自転車メンテナンス」など県名だけが違っていて、内容がほとんど同じページを量産などするもので、こういうものはパンダアップデートでペナルティを取られるだろうということになります。

また、ページ数が多いホームページが上位表示していた時代には、「用語集ページ」などを作り、ページ数を稼ぐのも流行りました。これらも内容的には薄いケースが多く、パンダアップデートが行われると効果がなくなりました。

ペンギンアップデート

2012年に初めて行われたアップデートです。
これは、過剰相互リンク、外部リンクの購入、リンク集プログラムへの登録など、過剰にリンクをしているホームページをペナルティとするアップデートです。

相互リンクを増やすことが検索エンジン対策で最も有効だった時代が長かったため、リンクスパムが非常に多くなってしまいましたが、このペンギンアップデートにより、Googleが対策をしたということになります。

パンダ、ペンギンだけでなく、他にもさまざまなアルゴリズムの改善が行われていますので、手っ取り早く上位表示したいなどで安易な方法は取らないほうがよいです。

SEO業者の利用について

普通に、訪問者の為になる内容の多いホームページを心がけて運営していれば、SEO業者は不要です。

内容が薄い、少ないホームページで、あとはSEO業者に依頼して順位を上げてもらうというのは、今では通用しなくなっております。現在は、テクニックだけで検索結果の順位を上げるのは難しいため、SEO業者もかなりグレーで、以前よりもグレーの度合いの強い限りなくブラックな手法を採っていることが多いという印象も受けます。

私も、2000年代(2009年頃まで)は、ホームページ制作時にテクニック(私は正統的な方法で、ペナルティを受けないような方法で作成しております)を使って作成するだけで、ホームページ公開してすぐに上位表示するケースも結構多かったです。

しかし、近年は、ホームページの内容、文章量が多いホームページが評価されるようになりましたので、ある程度文章量が多くないと厳しくなってきているのはございます。

まとめますと、SEOは、ホームページ制作時に大部分が決まりますので、

1. ホームページの構造など、SEOの面をきちんと考慮して作成するホームページ制作者に作ってもらう。
2. ホームページの内容、文章量を多くし、充実したホームページにする。

の2点をきちんと行えていれば、SEO業者は使用しないほうがよいのかなと思います。

どうしても、SEO業者を使用したい場合は、上記のような危険な方法を採っていないか、また上記の方法でなくても、人為的、作為的な方法を採っていないかなど十分に確認してから依頼したほうがよいです。
私の意見では、SEO業者は使用しないほうがよいと考えております。