これから寒くなってくる季節には、ぬくぬく暖かい室内で映画を見る休日も素敵ですね。映画 公開予定 注目作品も多く出ている中、今回ご紹介するのは、この夏に公開された話題作『バービー』。人気のドール・バービー人形を題材とした実写映画で、多くの国で高評価を得ています。しかし、いくつかの国では上映できないとされ、公開中止となっているケースもありました。一体どんな理由で、可愛いお人形をテーマにしたバービー 映画が公開中止にされてしまったのでしょうか？
一体ナゼ？バービー 映画公開中止！
【ベトナム】作中に「九段線」登場で激怒
ベトナムでバービー 映画が公開中止になった理由は、ベトナムを含む東南アジア諸国で領有権が争われている、南シナ海に関する描写にあるそう。現時点では、中国がほぼ全海域の管轄権を主張しており、それを「九段線」という線で表しているのだそう。その「九段線」が描かれた地図が作中に登場するとのことで、それがベトナムの逆鱗に触れてしまったといいます。これに対し、制作会社のワーナー・ブラザースは「子どものお絵描きのようなもので、何かを意図したものではない」とコメントしています。
【フィリピン】
フィリピンでは、バービー 映画公開中止直前まで大事になったものの、結果的には寸前のところで留まったそう。ベトナムの公開中止を受けて、調査を始めたフィリピン。その結論としては、作中に出てくる地図に描かれているのは九段線ではなく、「バービーが人間界に出たときに旅をしてみたいルート」であると判断しました。
【アルジェリア】
バービー 映画が公開中止になったのは、東南アジアだけではありません。バービー 映画には同性愛などの描写も出てきますが、それを違法としているアルジェリアでは3都市の映画館に対し、バービー 映画の上映を即時中止する通達を出しています。
【クウェート】
クウェートでも、「クウェートの社会や公共秩序にそぐわない思想・信条を助長する」との判断により、バービー 映画が公開中止となりました。具体的にどのシーンが問題視されているのかは明らかにされていませんが、同じく同性愛を描いた映画『ライトイヤー』も公開中止にしていることから、こちらも同性愛に関する描写が理由ではないかとみられていますよ。
【レバノン】
レバノンでバービー 映画が公開中止となったのは、アルジェリアやクウェートと同じく同性愛に関する描写があったこと、そしてバービーが作中で、結婚の必要性を疑問視しているシーンに言及。「母親の役割をバカにしているのではないか」と、レバノンの文科省がコメントを出しているそうですよ。
まとめ
実に多くの国で公開中止が決定されている本作。特に中東諸国では、宗教上の理由で映画やテレビ番組が制限されることは珍しくないそうで、昨今話題になっているLGBTQ関連の作品は軒並みNGとなっています。ベトナムでの公開中止理由は、中国との領土争いが起きている中、アメリカ側が中国の主張を間接的に認めるような表現をしたことが大きいそうで、今もなお議論が行われているそうですよ。なお、本作は日本でも、バービー人形と原爆のキノコ雲を絡めて揶揄した画像が出回ったことで、批判の声が相次ぎました。さらにその画像について、バービー 映画の公式アカウントが「いいね」をしたことで、さらに反発の声が上がりました。世界興行収入は約2020億円。2023年最大のヒット作となった映画の裏には、知られざる事情が隠されていたようです。
